2010-03-30

冷美なゴールドベルク★愛器はグァルネリ・デル・ジェス『バロン・ヴィッタ』 J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲

2010-03-30
去年が生誕100年だったシモン・ゴールドベルクは、奥さまが日本人ピアニストの山根美代子さんだったからでしょうか親日家で、日本からも最も親しまれているヴァイオリニストでした。亡くなったのも夏には晩年毎年滞在していた、立山のホテルでしたね。古いレコードの話しをしているとゴールドベルクの話題になる事が良くあります。ラドゥ・ルプーとのモーツァルトやシューベルトのソナタの素晴らしさは極上。両盤は1970年代後期の録音だという事は誰もが分かっているはずなのに、古い演奏者のような錯覚を起こすのはヴィブラートを抑えた古風なヴァイオリン演奏スタイルからでしょうかね。
昭和の初めから演奏活動をしている事が、知られているからかも知れませんね。

厳格且つおっとりとした、古楽器全盛になってのバッハのイメージとは違う折り目正しいバッハです。ヴィブラートを抑えたゴールドベルクの演奏が、微妙なバランスでSP時代に「冷美」と評されていた事が聴いてわかる事でしょう。もしかしたら、現代の古楽器演奏家がSPレコード時代にタイムトリップして演奏を聴かせたら冷美きわまりないと言われるのではないかしら。

録音はジャズのブルーノート的といったら分かりやすいかも知れません。楽器それぞれにマイクをくっつけるようにセッティングしているようです。全体のブレンドよりも一つ一つの楽器の質感が小細工のない生録っぽい録られ方をしています。グレン・グールドの演奏をデジタル化して、自動ピアノでデジタル録音し直されたようにいつの時代かゴールトベルクのブランデンブルク協奏曲が生の音で聴く事が出来る時代も来るかも知れません。

オランダ室内管弦楽団は1955年にゴールドベルクが結成したオーケストラで、第2番と、第4番ではフルートを使って演奏しています。

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【協奏曲】

レーベル:英 PHILIPS

レコード番号:GBL-5511

オリジナリティ:あずき色ラベル

曲目: J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 全曲


指揮: シモン・ゴールドベルク
管弦楽: オランダ室内管弦楽団

試聴感とレコード盤、ジャケットのコンディション:
1958年録音。名ヴァイオリニスト、ゴールドベルクが指揮とヴァイオリン・ソロを兼ねたものですが、その演奏は古楽器全盛のこの時代でも少しも古臭さを感じさせません。その理由は音楽の清潔さと気品の故でしょう。例えば第1番1楽章でのバイオリンの気品とそれに絡むオーボエの美しさ、こういう素晴らしい音楽を聴くと現代楽器がどうとか古楽器がどうとか言うことがどうでも良くなります。要は音楽の感動を与えてくれるかどうかでしょう。ちなみにゴールドベルクのヴァイオリンは、SP時代には「冷美」と評されていましたが、正に言い得て妙とはこのことでしょう。

録音はステレオですが、本盤はモノーラル。但し、この盤のステレオはほとんど見かけません。
音質は明解で曇ったところはなく、一つ一つの楽器が聴き取れるよう。モノーラルとしては相当に優秀な音質、英プレスのせいか音に品があります。

盤は傷やスレも無く、再生も大変良い状態で鑑賞できます。

ジャケットはバラ・ジャケ。正面コーティングで2枚共に良い状態です。

2LP

ⓇNM ⒿNM

価格 ¥10,000(¥10,500 税込み、送料無料)


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