2010-09-29

クラシカルだけどクラシックではないCDをさがしてるなら、New Classics for Guitar and Cello by Muriel Anderson (2003) を推薦します。

2010-09-29 0

同属楽器の二重奏というと、バルトークのヴァイオリン二重奏は良い曲ですね。でもすすんで聴く機会はなくて、FM放送で耳にして好きになった曲の1つです。チェロとコントラバスの二重奏は、オーディオチェックに良いと教えられて何枚か気に入った録音がありました。クラシックを離れて何か、良い1枚が聴いてみたいのならば「 New Classics for Guitar and Cello by Muriel Anderson 」はぜひに揃えておきたいです。このCDは7月にも話題にしたことがあって、その時にアマゾンに注文された方から「ようやく届いた。とても良いです」とメッセージをわざわざ下さいました。Brightkiteでツイートしただけでしたのに、思いがけない言葉でした。ギター演奏をしているのは女性、ムリエル・アンダーソンさんでナッシュヴィル出身。ギター好きの間ではとても有名な存在なんですってね。ジャケットデザインに惹かれて手にとってもので、演奏を聴き始めてびっくりしたCDです。

CDショップの棚を前にして片や有名演奏家の新録音やら、話題の有名クラシック曲が並んでいると尚更に、偶然の出会い、わたしだけの愛聴盤を見つけ損なってしまうものです。数枚の購入を候補を考えながらCDショップに出向くよりも、勢いで十数枚をカートに投げ込むように廻って買ったCDの中に思いがけない出会いがあるものです。

クラシック音楽自体は400年という長い流れの中にありますけれども、家庭的な演奏会でならともかくも公の前でギター演奏が成されるようになったのはナルシソ・イェペスが最初であるとか、重要な活動だったとか言う話しです。それからだと70年、80年が経つぐらいのクラシック音楽史の中では歴史の浅いものです。クラシック・ギタリストのほとんどはクラシック音楽一辺倒の活躍ではありませんよね。一方チェロは、クラシック音楽の中では最も歴史のある楽器。ヴァイオリンも出来た頃には今よりも大きくて、あごに挟むのではなくて足元に楽器を構えて弓をチェロのように使っていたそうです。

新風を吹きかけるようなギターの音に答えるチェロの二重奏は、心に染みるのとは違って空間を包み込むような暖かさがあります。メッセージを頂いたのをきっかけに、改めて全曲を通して聴きました。7月に紹介した時には「ヒグラシが時々鳴いている黄昏にぴったりの少しおセンチな音楽が並んでいます」と書いていますが、これから1日1日と冷え込んでいく季節に聞くのも良いようだなと改めて薦めておきたくなりました。

 

Muriel Anderson - New Classics for Guitar and Cello

Posted via email from Amadeus Record Guide

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