2010-01-25

差別ない社会訴え 恵楓園の杉野さん古里で講演-熊本のニュース

2010-01-25
 合志市の国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園に入所する杉野芳武さん(78)が24日、南小国町の人権学習会「きよら人権デー」で講演。同町出身であることを初めて公の場で明かし、「差別のない社会を」と訴えた。

 同学習会は2003年11月に同町で起きた温泉ホテル宿泊拒否事件をきっかけに始まった。杉野さんは同町中原出身で、1942(昭和17)年に同園に入所。現在は入所者自治会役員を務め、園内外で体験を語っている。

 杉野さんは、患者を強制収容し終生隔離する国の政策が、社会に誤解と偏見を植え付けたと指摘。今も恵楓園入所者の半数以上が「親類縁者に差別が及ぶ」と偽名を使い、多くの人が故郷や肉親の話をしないと述べ、「私もずっと出身地を言えずにいた。入所して60年以上たつが、一日としてこの町を忘れたことはない」と古里への思いを吐露した。

 その上で「ハンセン病だけでなくあらゆる差別が根絶されるよう、社会的弱者に温かいまなざしを向けてほしい」と求めた。

 講演後、河津修司町長らと懇談した杉野さんは、「告白できて気持ちが少し軽くなった」。河津町長は「間違った知識から差別が生まれる。ハンセン病問題を自分のこととして考える啓発活動を続けていきたい」と目を潤ませた。

平成22年1月24日(日)の熊本の出来事

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