おはようございます。今朝も「バロックの森」の時間になりました。
今週のクープランの「王宮のコンセール」は、全部で14曲になる室内合奏曲です。中学生の頃には、コンチェルトじゃないの?と知識の無さが露呈していました。ヴィヴァルディなどイタリアの合奏協奏曲とも、異なる成り立ちなのでしょうね。
でも、スタイルはともかくもフランスに抱いているわたしのイメージとは違うんですよね、この「王宮のコンセール」を聴く時に知識として頭はフランス様式をイメージしようとするのですけれども耳や身体はイギリスを感じてしまいます。
当時の国王ルイ14世の好みでもあったのでしょうかね。
しかし、形式に縛られていないというのかとても自由に音楽していて好ましい曲集です。演奏を楽しんでいるといったらいいでしょうか。「王宮のコンセール」と「新しいコンセール」とで14の曲集と言って良い作品ですけれども、まだ全体を通して聞いた体験がありません。
今週の放送でも、残念なこと全14曲は放送されませんでした。
けして長い曲ではないのですけれども、わたしにとってはアルビノーニやコレルリのように曲集全曲をリラックスして聞き流していられなくなる不思議な曲です。1曲、1曲が聴き込みがいがあるというのか、クープランの他の作品を確かめ直して聴いてみたくなります。そうこうしていて1曲にかける時間が大きな事になってしまっています。
将来的に、とっても時間がのんびり過ごせる時に何も考えないでのんびりと「王宮のコンセール」の音に遊んでみたいと聴いていていつも思っている、聴きやすいんだけれども音楽経験を重ねていくほどに味わいを感じることが出来る曲の属するものと言えそうです。
2010.2.8(月)〜2.12(金)
ご案内:赤塚健太郎
今週は、フランソア・クープランの「王宮の合奏曲集」と「新しいコンセール」を中心にお送りします。
フランスの音楽家クープランは、王室でクラヴサンやオルガンの演奏家として活躍しました。さらに彼は、当時の国王であったルイ14世のために、数多 くの室内楽曲を作っています。それらの作品を後にまとめて出版したのが、「王宮の合奏曲集」と「新しいコンセール」です。2つの曲集で、合わせて14のコ ンセール(合奏曲)が収められています。
月曜日は、「王宮の合奏曲集」からコンセール第1番をお送りします。これらの曲集に収められたコンセールはさまざまな楽器で演奏が可能とされていますので、この日は器楽アンサンブルによる演奏とクラヴサンによる演奏を聴き比べていただきます。
2010年2月8日(月) ご案内:赤塚健太郎
(副題:フランソア・クープランの「王宮の合奏曲集」と「新しいコンセール」を中心に(1))
「王宮の合奏曲集」から コンセール 第1番 ト長調
フランソア・クープラン作曲
フラウト・トラヴェルソ:バルトルド・クイケン
ヴィオール:ヴィーラント・クイケン
クラヴサン:ロベール・コーネン
(11:37)
<Accent ACC 23153>
「王宮の合奏曲集」の「コンセール 第1番 ト長調」から
前奏曲
サラバンド
フランソア・クープラン作曲
クラヴサン:クリストフ・ルセ
(5:33)
<Harmonia mundi(仏) HMX 2901442.44>
「新しいコンセール」から コンセール 第9番 ホ長調 「愛の肖像」
フランソア・クープラン作曲
バイオリン:フランソア・フェルナンデス
ヴィオール:エマニュエル・バルサ
クラヴサン:エリーザベト・ジョワイエ
(22:56)
<Alpha 062>
四重奏ソナタ「サルタンの皇后」
フランソア・クープラン作曲
合奏:ムジカ・アド・レーヌム
(7:40)
<Brilliant Classics 92178/7>
火曜日は、「王宮の合奏曲集」からコンセール第2番をお送りします。合わせて、クープランのクラヴサン独奏曲や宗教声楽曲を聴いていただきます。クラヴサンの演奏家というイメージの強いクープランですが、彼は実際にはさまざまな領域で作品を残しています。
2010年2月9日(火) ご案内:赤塚健太郎
(副題:フランソア・クープランの「王宮の合奏曲集」と「新しいコンセール」を中心に(2))
「王宮の合奏曲集」から コンセール 第2番 ニ長調
フランソア・クープラン作曲
合奏:ル・コンセール・デ・ナシオン
指揮とヴィオール:ホルディ・サバール
(14:54)
<Alia Vox AV 9840>
マニフィカト
フランソア・クープラン作曲
ソプラノ:サンドリーヌ・ピオ
ソプラノ:ヴェロニク・ジャンス
ヴィオール:エマニュエル・バルサ
オルガン:クリストフ・ルセ
(12:09)
<Decca 466 776-2>
「クラヴサン曲集 第2巻」から
サラバンド「風変わり」
パッサカリア
フランソア・クープラン作曲
クラヴサン:ブランディーヌ・ヴェルレ
(9:09)
<Astree E 7755>
「テネブレの朗読」から 第2番「そしてひとりの娘が進み出て」
フランソア・クープラン作曲
ソプラノ:サロメ・ハラー
合奏:ル・パルルマン・ド・ミュズイック
指揮とオルガン:マルタン・ジュステル
(11:07)
<Assai 222412>
水曜日は、「王宮の合奏曲集」のコンセール第3番に加え、クープランと同様にフランス宮廷に仕えていた音楽家であるフォルクレー、ルベル、オトテールの作品も聴いていただきます。
2010年2月10日(水) ご案内:赤塚健太郎
(副題:フランソア・クープランの「王宮の合奏曲集」と「新しいコンセール」を中心に(3))
「王宮の合奏曲集」から コンセール 第3番 イ長調
フランソア・クープラン作曲
ヴィオール:ミエネケ・ファン・デル・フェルデン
クラヴサン:グレン・ウィルソン
(17:12)
<Channel Classics CCS 18398>
「組曲 第1番 ニ短調」から
フォルクレー
ポルトガル風
クープラン
フォルクレー作曲
ヴィオール:マルック・ルオラヤン・ミッコラ
ヴィオール(通奏低音):ミカ・スイヒコネン
クラヴサン:アンシ・マッティラ
(12:40)
<Alba ABCD 111>
トリオ・ソナタ ト短調 「不死」
ルベル作曲
合奏:アンサンブル・ルベル
(5:56)
<Harmonia mundi(独) 05472 77382 2>
組曲 ト長調 作品2第2
オトテール作曲
フラウト・トラヴェルソ:フィリップ・アラン・デュプレ
ヴィオール:フィリップ・ピエルロ
テオルボ:ヴァンサン・デュメストル
クラヴサン:宇山ブヴァール康子
(11:50)
<Naxos 8.553707>
木曜日は、「王宮の合奏曲集」のコンセール第4番をお送りします。このコンセールには、音楽におけるフランス趣味とイタリア趣味の違いを意識した点 が見られます。2つの趣味を融合させようとするのがクープランの音楽上の理想でした。そうした意識が見られる作品を、「新しいコンセール」や他の曲集から もお送りします。
2010年2月11日(木) ご案内:赤塚健太郎
(副題:フランソア・クープランの「王宮の合奏曲集」と「新しいコンセール」を中心に(4))
「王宮の合奏曲集」から
コンセール 第4番 ホ短調
フランソア・クープラン作曲
合奏:ル・パルルマン・ド・ミュズイック
指揮とクラヴサン:マルタン・ジュステル
(16:36)
<Accord 465 676-2>
「新しいコンセール」から
コンセール 第14番 ニ短調
フランソア・クープラン作曲
オーボエ:アルフレード・ベルナルディーニ
ヴィオール:エマニュエル・バルサ
クラヴサン:エリーザベト・ジョワイエ
(9:27)
<Alpha 062>
組曲「諸国の人々」の「神聖ローマ帝国の人々」から
ソナード
アルマンド
ジーグ
ロンドー
シャコンヌ
フランソア・クープラン作曲
合奏:エスペリオンXX
指揮とヴィオール:ホルディ・サバール
(22:04)
<Auvidis ES 7700>
金曜日は、「新しいコンセール」から、緊密なフーガが現れるコンセール第7番、2つの低音楽器のために書かれたコンセール第13番、そして器楽による歌劇のダイジェスト版といった趣を持つコンセール第8番「劇場風の合奏曲」をお送りします。
2010年2月12日(金) ご案内:赤塚健太郎
(副題:フランソア・クープランの「王宮の合奏曲集」と「新しいコンセール」を中心に(5))
「新しいコンセール」から
コンセール 第7番 ト短調
フランソア・クープラン作曲
フラウト・トラヴェルソ:バルトルド・クイケン
ヴィオール:ヴィーラント・クイケン
クラヴサン:ロベール・コーネン
(16:11)
<Accent ACC 23153>
「新しいコンセール」から
コンセール 第13番 ト長調
フランソア・クープラン作曲
ヴィオール:ジェローム・アンタイ
ヴィオール:上村かおり
(8:56)
<Virgin veritas 7243 5 45323 2 0>
「新しいコンセール」から
コンセール 第8番 ト長調 「劇場風の合奏曲」
フランソア・クープラン作曲
合奏:レ・タラン・リリク
指揮とクラヴサン:クリストフ・ルセ
(23:21)
<Decca 458 272-2>
Posted via email from littleconcert's posterous