音楽を聴いた後に元気を貰ったり、夢を見させてくれたりする時がある。それを楽しみに音楽会へ通ったり、演奏会に臨むのだろう。
ベートーヴェンの音楽には元気を貰うことが多い、それはきっとベートーヴェンの力強い思いが込められていて、200年も経っているのに衰えていないのだろう。40年前のビートルズの貧弱な音が、数年前にリフレッシュされて驚いたのもスコアにこもった思いのように演奏にこもった力があったからなんだろう。そのようにわたしは考えます。
マーラーの交響曲第9番を聴く時に、最後に遠くに暖かいものを感じる演奏に出会うことが出来る。例えるならば雲間から射している光であるとか、静かな海の波の上に空から差し込んでいる光。そこに行って感じているものでは無いけれども、どこか心の中に暖かいものが籠もる。そのマーラーの第9番の暖かい輝きは、そうそう長くはそこに無く。演奏次第。
さて、その暖かさを今夜のベルリン・フィルは、どれだけ味あわさせてくれるのかを楽しみにしています。ライヴまで8時間。 http://www.digitalconcerthall.com/
ベルリン・フィルはこの11月日本を終点とするアジア・ツアーを行ないますが、18日の台湾公演がDCHで生中継されることになりました。演目は、日本公演と同じマーラーの「交響曲第9番」。日本時間20時30分開始と、日本でも大変観やすい時間帯となっております。サントリー・ホールでの日本公演を聴かれる方も、そうでない方も、この機会に生中継をぜひご覧いただきたいと思います。
ベルリン・フィルは2005年に台湾公演を行い、大きな成功を収めました。会場の国立中正文化センターは、台湾を代表するコンサートホールとして知られています。前回公演の模様は、映画『ベルリン・フィル 最高のハーモニーを求めて』でも紹介されました。この演奏会の後、ベルリン・フィルは東京へと向かい、22~24日に開催される日本公演に備えます。まさに日本への前哨戦と言ったところでしょう。
なお、今回の中継は、ライブのみで、放送終了後アーカイブにアップされません。1回きりの機会ですので、お見逃しなきよう。ライヴ中継は、通常のチケットでご自由にアクセスできます。