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- レーベル:仏 CONCERT HALL
- レコード番号:SMS-2231
- オリジナリティ:1stラベル
曲目:
- J.S.バッハ:管弦楽組曲 No.2、No.3
演奏:
- 指揮: カール・シューリヒト
- 管弦楽:フランクフルト放送交響楽団
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曲目
演奏
土曜、日曜日が『リクエスト・ア・ラ・カルト』で長い事続いてきたNHK-FMの『バロックの森』。平日のお勉強的な内容とのコントラストで、楽曲の詳しいお話しではなくて思い出話やナビゲーターさんの日常を伺わせる話は別な一面で面白かった。家庭菜園をされていたようで、朝に遊びに来る野鳥の話題など大好きでした。リクエスト・ア・ラ・カルトが日曜日だけになったのは、リスナーからのリクエストが減っているのか、昨日久し振りに日曜日の放送を聴いていたのですけれどもリスナーさんの思い出話なども少ないのでしょうか。
今、ドイツにどれくらいの「バッハ」さんが居るのかは知りませんけれども、バッハが活躍した時代には300人のバッハ姓の音楽家が居ました。音楽家の中で宮廷に使えたのはそのうちどのくらいの割合かはともかく、子どもたちが総て音楽家として各地の王侯のもとで活躍しバッハ自身も、トーマス教会のカントルと・・・当時の音楽家として最高権威と言っても良い地位に就いたので数多くいるバッハ一族の中でも、“J.S.バッハ”として格段特別に置かれているわけです。
冒険はひょんなことから始まった・・・BS11で「クルーソー」が放送開始。言わずと知れた「ロビンソン・クルーソー」の物語。「LOST」や「PRIMEVAL」などのブームに乗って、冒険アドヴェンチャーの原点の登場。NHKでも何度か海外ドラマが放送されてきたけれども、子供向けに「海底二万里」とミックスになっているものなどと色々バラエティ豊富な演出になっていましたね。今シリーズはロビンソンはたった1人。付き従うのは黒人の従者フライデー。原作本に近い展開になりそう。
わざとらしくロビンソンのアイデアの豊かさを強調することなく、「あ、良い事考えついているな」と端々に登場します。原作者はダニエル・デフォー。バッハが《ブランデンブルク協奏曲》を作曲していたバロック音楽の時代に出版された、三部作。オレンジ絞り器など当時工夫されていたのでしょうね、未来予想図という趣向も人気の秘密だったのでしょう。日本語字幕、全12話。
第1回目の放送は、2010年10月5日火曜日、午後8時から2時間の放送です。秋の新番組シーズンで、バラエティの特別番組ばかりの地上波だったので、番組表をみていて偶然に見つけました。最初は「クルーソー」って、刑事物が何かかしらと勘違い。
金曜日のバロックの森のカンタータのあとで放送された《フーガの技法》の中核にあるのが、今朝の放送の《コントラプンクトゥス》。バッハの作曲技術の集大成で、音楽の凝縮度が高い音楽です。1940年頃から作曲に着手されました。1942年には最初の12曲が完成されていましたから、40年代後半には出版のめどが立っていたようです。自筆譜として残されている一冊の津刷りの初めの半分は浄書されたものと言われているほど綺麗な書体で書かれています。
バッハの構想では前半12曲とそれに答える12曲を組み合わせた24曲が予定されていたものと思われますが、19番のフーガ(第14コントラプンクトゥス)が未完となっています。自筆譜には、バッハの息子であるC・P・E・バッハによって、「作曲者は、"BACH"の名に基く新たな主題をこのフーガに挿入したところで死に至った("Über dieser Fuge, wo der Nahme B A C H im Contrasubject angebracht worden, ist der Verfasser gestorben.")」と記されています。バッハの頭の中では完成していたのでしょうかね? ショパンの練習曲集のように分冊で発表していたら鍵盤楽曲として印象の変わった受け止め方が出来たんじゃないかしら。《フーガの技法》には名盤とされるCDが幾つもありますけれども、標準的演奏であるとか決定盤というものはありませんから所有するしないは問題でなく多くの演奏に接することが宜しいと思います。
出版されている楽譜には、未完のフーガを補完する形で『あなたの玉座の前に今わたしは進む (独 Vor deinem Thron tret Ich hiermit)』 BWV 668aのコラール前奏曲が加えられています。バッハが亡くなる時に弟子に口述筆記させたと言うことです。ということは出版される楽譜としては推敲を繰り返しては居たもののバッハの意識の中では《フーガの技法》の全曲は鳴り響いていたのでしょうね。このコラールは未完の部分を分析するためのキーではなくて、“フーガの大家・バッハ”が生涯に残した音楽を白紙にしても後世に残したいと思った旋律だったのではないでしょうか。ロレンツォ・ギエルミのCDでも演奏されています。
バロックの森 -バッハの“フーガの技法”-
案内:礒山雅「フーガの技法 BWV1080から」 バッハ作曲
「フーガの技法 BWV1080から」 バッハ作曲
「フーガの技法 BWV1080から 対位法第14」バッハ作曲
(8分28秒)
放送されたCD<Winter&Winter 910 153-2 > ※2009年6月9日発売
豊穣の海、バッハの音楽の大海を堪能するといっても適えられないことがあります。去勢しているカストラートの歌声が、それです。当時の教会では女性の演奏家は使えませんでした。教会での制限に限らず、モーツァルトが宮廷で活動をしている頃にも去勢した男性が女性役を歌っているのは当たり前のことでした。今では女性ソプラノが歌うのが通常で、当時は男性だったからとカウンターテノールや、ソプラニスタの歌声をカストラートをしのぶ手慰みとしています。
カウンターテノールは男性の高い声を聞かせることで、それよりも高い女声に近い声がソプラニスタとして世界で3人しかいないとかって話題にしていたりもしましたけれども、様はファルセット(裏声とは正確には同じではないようですけれど)で歌唱力が未熟とはいってもボーイ・ソプラノの方がわたしは好ましく感じています。本当のカストラートはどうだったのかと思いますけど、ソプラニスタには女的である印象があったりして苦手です。もしかしたら去勢に近い、男性器異常があるかも知れませんね。それとも、性欲の薄い男性は声が高いのかな。
楽器は古いものが見つかったら修復して演奏することが出来ますから、昔もこういう音色だったんだなって楽しむことが出来ますけど歌声、人の声は記録に残す他はないものですからカストラートの声って実際はどんなだったのでしょうね。
さて、バッハの時代。ドレスデンの宮廷にビンディというイタリア人カストラートがいました。1730年、45歳のバッハがビンディが歌うことを前提に作曲したのがカンタータ第51番“凱歌を挙げよ、神に、全地で”です。イタリアの音楽に憧れていたバッハがオペラのアリア風に書いた教会カンタータです。トランペットとコロラトゥーラが華やかに絡み合っています。中間部の抒情性は、敬虔さよりもロマンティックな歌と言っても良いほど。トランペットではなくてテノールだったとしたら、オペラのデュエットのようです。
聖書の言葉に当てはめて作曲したものがカンタータですから、バッハが楽しめるオペラを作曲できたかどうかは適えられない夢ですけれども、技法を駆使したオペラになっていたことでしょう。
カンタータ第138番“なぜ憂えるのか、私の心よ”の作曲は1723年。バッハの作品はあいうえお(アルファベット順)に目録になっていますので、番号と作曲された時代は前後しています。この曲は第51番と同じく“三位一体”のカンタータで、9月の第一日曜日からお彼岸(ヨーロッパの古い宗教は太陽の運航に従っていることがあって、秋分や冬至と言った節目が日本に近いです)前の日曜日の間に聴く音楽です。
フーガの技法は、バッハの最後の作品となった未完の音楽で演奏する楽器の指定がないことから謎が多くて、且つ、そこがジャズのプレイヤーも演奏したりする刺激の多い曲。技術的に極まれりという感じで親しみやすい音楽ではないですね。感性的に演奏をするジャズメンが興味を持つって面白いですよね。大抵CD2枚組なんですが、今日の放送で紹介された演奏は一枚物CDです。ロレンツォ・ギエルミはともにイタリア(ミラノ)で1738年(曲が着手される頃)に作られたチェンバロと、1749年(バッハが亡くなる頃)につくられたピアノフォルテを使って演奏。放送では全体から4曲が紹介されていますが、弦楽四重奏も交えていて未完のコントラプンクトはギエルミ自身が補完して演奏しています。2009年に発売されたばかりの最新の解釈による“フーガの技法”として楽しんでみてはいかがでしょうか。
バロックの森 -バッハの作品-
NHK-FM、2010年9月17日、金曜日。午前6時放送。
案内・礒山雅
- バッハの作品 -
「“フーガの技法"BWV1080から」 バッハ作曲
(チェンバロ、フォルテピアノ)ロレンツォ・ギエルミ
<Winter&Winter 910 153-2 > ※2009年6月9日発売