2012年1月2日月曜日

コントラストが力強いウィンナ・ワルツ★2012年、最初の5つ星新譜 http://amzn.to/uiXKSl

2012年1月2日月曜日

辰年最初の5つ星新譜。エッジの効いた、ダイナミクス。聴き応えも充分なヤンソンスの《ウィーン・フィル・ニューイヤーコンサート》 http://amzn.to/uiXKSl

英DECCA録音のボスコフスキーの《ウィーンのボンボン》は、優秀録音盤としてヨハン・シュトラウス・ファミリーの謂わばポピュラーな音楽がベートーヴェンらと並んでいても至極当然に思えるものです。言い方を変えれば、レコードコレクションを拝見した折に数々の名盤のコレクションの1つとしてボスコフスキーのシュトラウスの1枚も垣間見えたりすれば、それだけで話のしやすい相手だな、そう感じられるものです。

Neujahrskonzert2012

New Year's Concert 2012

1979年のライヴ盤は、英DECCAの最初のデジタル録音の試みとなったものでアナログ録音と比べてデジタル録音技術はライヴに向くことを実感させてくれました。そうして当時はまだ、プレス、流通経路の他にライナーノーツ(日本語解説)の製作の必要もあって、欧米でリリースされて一年ほどは遅れていた日本盤の発売だったものを、欧米で4月に発売された翌月に日本盤が発売された。当然レコード芸術誌などでのレコード評が、後手に回ることは予想に互いの無いことだったのだけど演奏内容は新年の生中継で聴かれていることでもあるし、レコード発売前のサンプル・テープで視聴したと断られれば実際にレコードを購入して聴いた読者には良いわけが聴くだろう。

レコード評が、発売日にあわせるように掲載されだすのもこれ以降加速する。CD時代になると《ニューイヤーコンサート》から一週間で発売されるようになった。これだけ早いと流石に海賊版は抑制できるだろう。更に、まだ感動が熱いうちに翌年の指揮者が発表され予約は瞬く間に獲得できる、のではないでしょうか。

カルロス・クライバーが《ニューイヤーコンサート》に登場したのは、とても驚かせてくれたしCDは2枚組で発売され、良く売れました。それまではLP1枚、CD1枚に抜粋されていたので丸ごと納めてしまえば編集の時間を節約できるわけでリリースも早くできたのでしょう。

2012年はマリス・ヤンソンスが二度目の登場。ヨハン・シュトラウスの新曲(ニューイヤーコンサートで初登場の)3曲に、14年ぶりのウィーン少年合唱団の参加、このところ定着化しているツィーラー、ヘルメスベルガーに"北欧のシュトラウス"と言われたルンビーにヤンソンスの自国の作曲家チャイコフスキーのバレエ曲「眠れる森の美女」からワルツと盛りだくさんの24曲。CD2枚がフルになるでしょう。

でも、ここんとこ凄みが減じた気がしませんか

とメッセージが帰って来ました。"凄み"は久しぶりに感じた力強さで、語弊はあるかもしれないけれども鍛えてしなりの良い男性の体躯を感じるものでした。それまで夢中だったラトルがベルリン・フィルとライヴを、アーノンクールがDHMで立て続けにリリースをするようになって貧弱になったような印象を持ち始めた頃と相まって、ヤンソンスに夢中になった時期がありました。LSOとの一連の録音はもちろん、過去の録音も新譜の予定もFollowしていたほど。

前回、2006年の《ニューイヤーコンサート》は楽しかったけど、正直その音楽には食傷気味になってた。でも、それからしても今回は"凄み"にゆとりが感じられる演奏でした。それはヤンソンスの音楽が安定した心の有り様の中から新たに何かが生まれ出てくる瞬間のようなもので、仕事でも生活でも何かと立ち向かって"戦う"時に周りを見るゆとり、後方部隊にゆだねるところはゆだねる。すべてを自分で背負おうとせずに"報告"、"連絡"、"相談"をしてオーケストラとの共感ポイントを見つけた瞬間を多く感じ取りました。

チャイコフスキー以降は、上滑りした音楽に感じる部分もあったしワルツ"うわごと"は今一度ゆっくり聞き返して確認したい演奏ではありました。カラヤンのお気に入りでもあったものだし、ウィーン・フィルの演奏にゴーストが居残っているのかもしれません。全体少し盛り込みすぎ。CDで聴くには充実の内容。第1部、35分。第2部95分。

2012年度のCDコレクション、第1号 http://amzn.to/uiXKSl 評価:★★★★★



《第1部》
「祖国行進曲」      ヨハン&ヨーゼフ・シュトラウス作曲
「ワルツ“市庁舎舞踏会でのダンス”」ヨハン・シュトラウス作曲
「ポルカ“あれか、これか”」    ヨハン・シュトラウス作曲

「トリッチ・トラッチ・ポルカ」   ヨハン・シュトラウス作曲
(合唱)ウィーン少年合唱団

「ワルツ“ウィーンの市民”」                
カール・ミヒャエル・ツィーラー作曲
「アルビオン・ポルカ」       ヨハン・シュトラウス作曲
「ポルカ“騎手”」        ヨーゼフ・シュトラウス作曲

《第2部》
「悪魔の踊り」        ヨーゼフ・ヘルメスベルガー作曲

「ポルカ“芸術家のあいさつ”」  ヨーゼフ・シュトラウス作曲
「ワルツ“人生を楽しめ”」     ヨハン・シュトラウス作曲
「シュペール・ギャロップ」   ヨハン・シュトラウス父・作曲
「コペンハーゲン蒸気機関車のギャロップ」          
ハンス・クリスチャン・ルンビー作曲

「鍛冶屋のポルカ」        ヨーゼフ・シュトラウス作曲
(合唱)ウィーン少年合唱団

「カドリーユ“カルメン”」  エドゥアルト・シュトラウス作曲
「バレエ音楽“眠りの森の美女”からパノラマ」        
チャイコフスキー作曲
「バレエ音楽“眠りの森の美女”からワルツ」         
チャイコフスキー作曲
「ピチカート・ポルカ」  ヨハン&ヨーゼフ・シュトラウス作曲
「ペルシャ行進曲」         ヨハン・シュトラウス作曲
「ポルカ“燃える恋”」      ヨーゼフ・シュトラウス作曲
「ワルツ“うわごと”」      ヨーゼフ・シュトラウス作曲
「ポルカ“雷鳴と電光”」      ヨハン・シュトラウス作曲

アンコール
「チック・タック・ポルカ」     ヨハン・シュトラウス作曲
「ワルツ“美しく青きドナウ”」   ヨハン・シュトラウス作曲
「ラデツキー行進曲」      ヨハン・シュトラウス父・作曲

(管弦楽)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)マリス・ヤンソンス
~ウィーン楽友協会から中継~

NHK番組表 | ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート2012 via cgi4.nhk.or.jp

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