ボストン交響楽団の緻密で洗練されたアンサンブル。小澤征爾さんがミュンシュの後を受けた時にフランス式の演奏法に衝撃を受けたと当時の想い出として語っていました。日本で学び、ドイツで修行した若い指揮者が戸惑いはあったとしても受け入れて吸収したのは小澤征爾さんらしさと言えそう。武者修行の仕上げとしてボストン交響楽団は、この上ない出逢いだったと思います。そしてボストン交響楽団の個性と言えるミュンシュの響きを伝統として保つのではなくてドイツ式の演奏を学ばせた。そしてミュンシュの曲の終わりに向かって加速的に熱を帯びる音楽を、小澤征爾さんは収得しているのは素晴らしい。
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