2025-05-19

アメリカの作曲家、チャールズ・アイヴスが没した日(1954年)。

2025-05-19 0
5/19 (Mon)
Today's Topics
アメリカの作曲家、チャールズ・アイヴスが没した日(1954年)。イェール大学で作曲を学ぶも、保険会社に務めながら日曜作曲家として活動。存命中に彼の作品はなかなか理解されることが少なかったが、マーラーらは彼の音楽を支持していた。晩年から死後、アメリカの芸術音楽のパイオニアとしての評価が高まっていった。


アイヴズの音楽は、それ自体がアメリカ音楽史である

ハロルド・チャールズ・ショーンバーグ
いっさいの迷うこと無く書きたいように作曲したのがチャールズ・アイヴズです。アイヴズは音楽で生計を立てる必要がないので、聴衆の受けも、出版社の意向も、演奏者たちの顔色も、自分の芸術的評価も、自分の生活のことも特に気にする必要がありませんでした。

不協和音のために飢えるのはまっぴらご免だ

チャールズ・アイヴズは1874年にコネティカット州ダンベリーに生まれ。1954年ニューヨークに没したアメリカの革新的作曲家です。南北戦争時に軍楽隊でバンドマスターを務めた父親に初期の音楽教育を受けている。後にイェール大学で作曲を学び、交響曲第1番を在学中に創作するも、卒業後に音楽関係に進むことをせず、〝自分の理想の音楽を追究したい〟、〝不協和音のために飢えるのはまっぴらご免だ〟と言ってニューヨーク州の保険会社に入社、単身者用マンションに他の男性数人と共に同居生活をおくる。1899年から代理店チャールズ・H・レイモンド (Charles H. Raymond & Co.) に勤めるが、1907年に同社が倒産。10月にアメリカ合衆国で発生した金融恐慌の煽りでした。友人のジュリアン・マイリック (Julian W. Myrick) とともに自らの保険会社アイヴズ・アンド・マイリック (Ives & Myrick) を設立し、1930年に引退するまで副社長を勤め上げました。

完全に自己完結した世界で何も気にせず自由に作曲

彼のすべての作品はそうした彼の多忙なビジネスライフの間に作曲されたものです。マーラーと同じ日曜作曲家。余暇の合間に「趣味」で作曲を続け、結婚するまで、地元ダンベリーやニューヘイブン、ニュージャージー州ブルームフィールド、ニューヨーク市で教会オルガニストを務めた。保険業において目覚しい成功を収める傍ら、交響曲、室内楽曲、ピアノ曲、歌曲などおびただしい量の創作を続けた。
アイヴズは、シェーンベルクよりも早く無調音楽に足を踏み入れ、ポリリズム、多調、微分音をシェーンベルク、ストラヴィンスキーやバルトーク、ミヨー、ハーバに先んじて、実験的に早く取り入れました。
アメリカ初の前衛音楽の作曲家と言えますが、彼が残したほとんどの作品は長く忘れ去られ、ようやく、約半世紀の後にその真価が再発見されました。

音楽を評価するうえで忌まわしい言葉の一つが「素敵」 (nice) であり、自分の耳で聴き、自分の言葉で語れ。

不協和音を実験し、しだいに多用していくアイヴズの傾向が、当時の音楽界の権威に好ましくないと受け取られたのである。主要な管弦楽曲におけるリズムの複雑さは演奏に当たって困難をともない、そのため、作曲から何十年以上も経ってさえ、アイヴズの管弦楽曲を演奏しようとする意欲が殺がれてきた。「アイヴズ問題の核心」と呼んで、大指揮者レオポルド・ストコフスキーが取り組んだ「交響曲第4番」の全曲初演(1965)したときはあまりに複雑すぎて副指揮者が二人必要だった。全曲初演から10年後くらいに小澤征爾がこれを一人で完璧に振って録音してしまいます。超高度な指揮技術と完璧なソルフェージュ能力がないとできない。オーケストラの能力も10年でだいぶ変わっただろうが、そこはストコフスキーと彼のオーケストラです。ストコフスキーほどの〝アメリカ・ナンバーワン〟の指揮者が一人では触れない高度な作品といったセンセーションがあったほうが大衆に、アイヴズを印象付けることができたのです。
一方で、アイヴズを小澤征爾が振りやすかった要素もわかるのです、彼の作品は前衛的なものですが、その音楽はその前衛性に反するかのように、作品にはさまざまなアメリカの民俗音楽(讃美歌、愛国歌、民謡)の要素が含まれます。作風は少年期に親しんだ讃美歌、愛国歌、民謡などが基盤にあり、どこか懐かしく優しく、温かい独自のヒューマニズムに満ちています。
アイヴズの初期の支持者にヘンリー・カウエルやエリオット・カーター、グスタフ・マーラーなどがいる。また1940年代には、CBS交響楽団の首席指揮者バーナード・ハーマンがアイヴズ作品の普及にとり組み、この間にアイヴズ作品の擁護者となった。現在では、アイヴズ作品は、ヨーロッパでは定期的にプログラムに組まれている。
そして音楽業界のビジネス面でも、アイヴズの素人的ともいえる、職業的作曲家として経済的に全く成り立たない、こうした非常に大胆な態度は、アメリカの作曲界の革新性を一気に押し上げることに貢献している。

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2025/05/19(Mon)
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2025-05-18

おてもやんブログのブログ「アナログレコードの魅力✪昭和の名盤レコードコンサートでご体験ください」が総合ブログランキング4位になりました!

2025-05-18 0

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2025-05-17

パイプのけむり

2025-05-17 0
5/17 (Sat)
Today's Topics
作曲家、團伊玖磨が没した日(2001年)。東京で生まれ、幼少期よりピアノを学び、作曲家になることを志し始めた頃、父が作曲を断念させる目的で山田耕作の元へ連れて行った際、かえって激励されたことが一つの契機となったともいわれる。管弦楽作品はじめ、歌曲《花の街》、童謡《ぞうさん》、《おつかいありさん》、《やぎさんゆうびん》などでも知られる。



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リハーサル盤付き*カラヤン美学の徹底した カラヤン指揮ベルリン・フィル モーツァルト・後期6大交響曲集

カラヤンのモーツァルト演奏のスタイルは変化することはなかった。

 カラヤンとベルリン・フィルのモーツァルトで、《ハフナー》、《リンツ》、《プラハ》、39番、40番と《ジュピター》は二種類あるが、引き締まったモーツァルトを聞きたいか、ゴージャスで華やかなサウンドを楽しみたいか。好みで選んで聞くのが良いが、名手の揃ったベルリン・フィルの木管楽器を楽しむにはEMI盤が勝る。優美に磨かれた、華麗なモーツァルト。カラヤン美学の徹底した演奏です。スケールの大きな中にも美しさがちりばめられ、この上なく心地の良い響き。ベルリン・フィルとカラヤンの見事なコラボレーションが生み出した、不朽不滅のモーツァルト後期交響曲集をここに聴くことができます。
 録音場所はイエス・キリスト教会で、1970年9月に行なわれた。この時期、カラヤンとベルリン・フィルのコンビはEMIと、ドイツ・グラモフォンで旺盛に録音を行った。よく知られているように、ダーレム地区の騒音問題などもあって、カラヤンのベルリンでの録音拠点は、1973年からベルリン・フィルハーモニーに移りますが、このモーツァルト後期交響曲集と、ブルックナーの第4番&第7番、チャイコフスキーの後期交響曲集に関しては非常に短い期間で録音場所を違えて再録音をおこなっているのです。
 1970年当時のカラヤンは、イエス・キリスト教会の豊かな響きを存分に生かした分厚く豊麗なサウンドを志向していましたが、5年後の録音場所は、ベルリン・フィルハーモニーに移って精悍なモーツァルトを聞かせている。単なる再録音ということになりますので、5年という短い期間にカラヤンの嗜好が変化したことを十分に窺わせます。こちらが一般的にはカラヤンのモーツァルトだろう。

不滅不朽のモーツァルトリハーサル盤付き4枚組初版です。

GB EMI SLS809 カラヤン モーツァルト・後期6大交響曲集
《英モノクロ切手盤、初発》GB EMI SLS809 カラヤン モーツァルト・後期6大交響曲集
 カラヤン&ベルリン・フィルによるモーツァルト:後期6大交響曲集。同コンビで1975~1977年にはDGGからもリリースされたときは驚きをもって迎えられたとのことですが、EMI盤がダーレムのイエス・キリスト教会での録音、DG盤がフィルハーモニーザールでの録音ということで、サウンドの傾向には大きな違いが見られます。
 本盤はイエス・キリスト教会の豊かな響きを存分に生かした分厚く豊麗な仕上がりとなっています。4枚組ですが、4枚目は(第39番、40番、41番の)リハーサルが収録されており、カラヤンがどのように音楽を作っていったのかが、よくわかります。カラヤン&ベルリン・フィルの録音は星の数くらい沢山あるが、ベルリン・フィルの実力を最高に引き出しているという点では当盤も最右翼でしょう。ベルリン・フィル伝統のアンサンブルは健在で他に得られない圧倒的なものです。
1970年9月ベルリン、イエス・キリスト教会での録音、リーフレット付属。
  • Record 1
    1. 交響曲 第35番 ニ長調 K.385「ハフナー」
    2. 交響曲 第36番 ハ長調 K.425「リンツ」
  • Record 2
    1. 交響曲 第38番 ニ長調 K.504「プラハ」
    2. 交響曲 第39番 変ホ長調 K.543
  • Record 3
    1. 交響曲 第40番 ト短調 K.550
    2. 交響曲 第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」
  • Mozart Symphonies Rehearsal Record
    1. 交響曲 第40番 ト短調 K.550 第1楽章:モルト・アレグロ
    2. 交響曲 第39番 変ホ長調 K.543 第1楽章:アダージョ〜アレグロ
    3. 交響曲 第39番 変ホ長調 K.543 第2楽章:アンダンテ・コン・モート
    4. 交響曲 第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」 第2楽章:アンダンテ・カンタービレ
    5. 交響曲 第41番 ハ長調 K.551「ジュピター」 第4楽章:フィナーレ(モルト・アレグロ)
 オーケストラの響きやレコードの音色に関しては、曲にもよりますがEMIの録音による「多少の差異」はあるものの、おおむね統一された音質でベルリン・フィルの素晴らしく美しい響きを捉えている。
 カラヤンは、戦前にポリドールに全部で23曲のSP録音を残している。その初期から共演オーケストラは戦後のフィルハーモニア管弦楽団、一時監督をしていたスカラ座やパリ管弦楽団を除けば、ベルリン・フィルとウィーン・フィルの2大オーケストラだけだ。
 やがて日本でクラシックのレコードが歌謡曲並みに売れたリヒテル、オイストラフ、ロストロポーヴィチを起用しての三重協奏曲を第1弾に、EMIのドイツ支部であるドイツ・エレクトローラにも復帰する。1960年代末からのEMIでのカラヤンの録音は、以後ずっとミシェル・グロッツがプロデューサーをつとめている。EMIへの最後の録音は1984年のウィーン・フィル&ムターとの「四季」でカラヤンはチェンバロも弾いて有終の美を飾った。
 そして件のドイツ・エレクトローラは、アナログ末期の70年代に4チャンネル録音を試みている。カラヤンとは1970年の9月にモーツァルト後期交響曲集を普通のステレオで録音した直後、ブルックナーの第4、第7番の2曲の交響曲から4チャンネル録音を開始しする。

カラヤンとベルリン・フィルの音の美しさの秘密

 私はかねがねキース・ジャレットなどジャズ畑のピアニストのピアノの音の方が、クラシックのピアニストのピアノの音よりも美しいのではと感じられる瞬間が多々ありました。カラヤンのレコードが歌謡曲並みに日本で売れていた1970年代は、ちょっと気の利いた喫茶店に立ち寄るとパーシー・フェイス楽団や、カラベリ・グランド・オーケストラ、レーモン・ルフェーブル、ポール・モーリア、フランク・プゥルセルのレコードが必ず聴こえてきた。昔はムードミュージックと呼ばれてBGMによく使われていましたが、今ではイージーリスニングという名称の方が普通でしょうか。多分に人工的なサウンドなのですが、スムースなストリングスはいつ聴いても心地良く聴こえる。
 クラシックではなくポップスのジャンルに属するオーケストラですが、これらアメリカ、フランス系指揮者のオーケストラを先導したイタリア人指揮者、アンヌンツィオ・パオロ・マントヴァーニのマントヴァーニ楽団の存在は大きい。父親はヴァイオリニスト。イタリアのヴェネツィア生まれですが4歳の時に家族揃ってロンドンに移住する。彼のプロ・ミュージシャンとしてのスタートは、ロンドンのメトロ・ポール・ホテルの小編成のサロン・オーケストラを率いてである。1940年にイギリスのレコード会社デッカと契約し亡くなるまでの40年間に述べ767曲も録音し、『シャルメーヌ』『グリーンスリーヴス』『ムーランルージュのテーマ』『80日間世界一周』等の大ヒット曲を飛ばし、ストリングスを上手く駆使したイージーリスニングの第一人者の一人として君臨した。
 マントヴァーニ47歳、英デッカが初のステレオ実験録音を行った1953年11月4日から貢献した。カスケードサウンドとも呼ばれ一世を風靡したマントヴァーニ楽団のストリングスの特徴は、滝が流れるような(= cascading)綺羅びやかな効果を得る編曲法で演奏されていることである。このサウンドはヴァイオリン・セクションを4パート程度に分けメロディの一部分をそれぞれのヴァイオリン・パートが代わる代わる演奏する。つまり、完全な主旋律を演奏しているヴァイオリン・パートは 1つもない、この編曲法は電気的エフェクトを一切使わずに、生演奏だけでヴァイオリン・セクションにリバーブがかかったような効果を得る。エフェクターを使っていないので、生演奏でも同様に聞こえる。そのカスケードサウンドが英デッカのステレオ録音技術と相まって、マントヴァーニのLPは1960~70年代当時ハイファイ録音の代表として定評がありました。
 主旋律の断片を担当していないときは休んでいるのではなく別の音符を演奏しているマントヴァーニの編曲法は、クラシック音楽の管弦楽法に長けた作曲家もオーケストラの厚みが増すし、最大の効果を得られるので行うことです。マントヴァーニとカラヤンは、ほとんど同世代で、オーケストラコントロールが巧みでフレーズの推移がスムーズなことで際立っていた指揮者がフルトヴェングラーだった。しかもカラヤンの音楽表現のひとつかもしれませんが、ベルリン・フィルの弦楽器セクションそのものが「音価値」(音価)を非常に適切、大事にする傾向があるのでシルクのようなタッチになり、そこへきてカラヤンのレガートに応えるためには尚の事レガート間の音が途切れません。ゆえに気を抜いたところが無い、美しさの秘密のひとつです。

レコード・クレジットとノート

Wolfgang Amadeus Mozart, Herbert von Karajan, Berliner Philharmoniker ‎– The Last Six Symphonies

プロダクト

レコード番号
SLS809
作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
オーケストラ
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮者
ヘルベルト・フォン・カラヤン
録音種別
STEREO
製盤国
GB(イギリス)盤
WHITE&BLACK STAMP DOG, STEREO 4枚組(130g/110g/140g/135g), Release 1971, Stamper 2G/2G 2/2 2G/3 1G/3。

レコードのカバー、レーベル写真

GB EMI SLS809 カラヤン モーツァルト・後期6大交響曲集
GB EMI SLS809 カラヤン モーツァルト・後期6大交響曲集
《モノクロ切手 白枠》セミサークルレーベルのニッパー君の部分が四角い縁取りで囲まれ、ちょうど切手(スタンプ)のように見えるためです。このスタンプ・ニッパー・ラベル(ER3)は、郵便切手が白黒(モノクロ)になります。番号で見ると、ASD2470 あたりから 2750 あたり まではカラー・ニッパーがオリジナルでこれ以降は、モノクロのニッパーが初版ということになるらしい。この、ASD シリーズの半円ニッパーとスタンプ(カラー、モノクロ両方とも)ニッパーの LP は盤自体のクオリティがとても高く、ばらつきも少なく優秀なプレス技術といえます。

どれだけでも大音量で聴ける名録音★メータ指揮ロサンゼルス・フィル○チャイコフスキー・交響曲第3番

通販レコードのご案内このような価値のあるアナログ録音の傑作は是非とも LP でも聴かなければならない。

GB LONDON CS7154 ズービン・メータ チャイコフスキー・交響曲3番

《英国プレス、ffrr 銀文字レッド・ラベル盤》GB LONDON CS7154 ズービン・メータ チャイコフスキー・交響曲3番

 メータとロサンゼルス・フィルの1970年代の相性は良く、肉付きの良い骨格の太い造形を見せつつ金管、木管がとても色彩的且つ澄明な響きの音楽をつくっていたようで、極めて健康的なチャイコフスキーと言える好演。そのオーケストラ・サウンドは明晰さと明るさに支配され、しかも芯のある重量感も併せ持つ。そうしたメータとロサンゼルス・フィルでチャイコフスキーの交響曲全6曲を1977年8月に一気呵成に録音した。 
 メータの解釈は奇を衒うことのない正統なもので、全6曲は満遍なくバランスが宜しい。その前に立ちはだかるのは超弩級の演奏。「悲愴」は洗練と情熱においてカラヤン/ベルリン・フィル (EMI) による弩級の演奏があり、第4番にはモントゥー/ボストン響 (RCA) の名演もある。これらは多くの音楽ファンの間で長い間愛聴されてきたものです。 
 エンジニアはジェームズ・ロックで、集中的に行われた録音セッションにより音質はレベルが揃っています。それを成し得たのも“名曲・名演奏・名録音と三拍子揃ったレコード文化”が創りあげた、アナログの素晴らしい録音があるからである。 
 指揮者とオーケストラの関係は最高、録音は超優秀と理想的なアナログ条件が整った。チャイコフスキーの全集の中で最も音の良いものでしょう。録音で買うならこれ。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

レーベル
LONDON
レコード番号
CS7154
作曲家
ピョートル・チャイコフスキー
オーケストラ
ロサンジェルス・フィルハーモニック
指揮者
ズービン・メータ
録音種別
STEREO
製盤国
GB(イギリス)盤

RED WITH SILVER LETTERING, STEREO 140グラム盤, Release 1978, Stamper 4G/3G。

1977年8月録音、エンジニアはジェームズ・ロック。

優秀録音、名演、名盤

コンディション

ジャケット状態
EX
レコード状態
EX

販売レコードのカバー、レーベル写真

  • GB LONDON CS7154 ズービン・メータ チャイコフスキー・交響曲3番
  • GB LONDON CS7154 ズービン・メータ チャイコフスキー・交響曲3番

通販レコード

詳細の確認、特別価格での購入手続きは品番のリンクから行えます。
  • オーダー番号14628
  • 特別価格2,420円(税込)
  • 通常価格3,080円(税込)
「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。
入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。

2025-05-16

記事「♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲」が総合記事ランキング17位になりました!

2025-05-16 0
5/16 (Fri)Today's Topics

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記事「熟成された濃密な男盛りを味わう*オイストラフ フルニエ ブラームス・ヴァイオリン協奏曲、二重協奏曲」が総合記事ランキング19位になりました!
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記事「大きなスケールと濃やかな情感の同居しているブラームス ― 甘美で豊麗なヴァイオリンとチェロのノーブルで格調のある響き」が総合記事ランキング22位になりました!
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記事「軽やかでありながら華麗、しかも燃えるような情熱を内に秘めた唯一無二のパフォーマンス*リパッティ・プレイズ・ショパン」が総合記事ランキング29位になりました!
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記事「♬現代が忘れ去りつつある何かがこの演奏に*リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管○バッハ・ブランデンブルク協奏曲全曲」が総合記事ランキング30位になりました!
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記事「強烈な芸風が作品の意外な魅力を引き出している◉ピアノを弾く詩人☆サンソン・フランソワ ショパン 24の前奏曲集」が総合記事ランキング33位になりました!
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ブラームスだからというのではなく♭基準盤の一枚 クレンペラー指揮フィルハーモニア管 ブラームス・ドイツ・レクイエム

クレンペラーの磨き抜かれた目が、ひたすらブラームスを凝視しているのではと思えてならない。

不朽の基準盤《英ターコイズ盤》GB COLUMBIA SAX2430-1 クレンペラー ブラームス:ドイツ・レクイエム

拍節感の強い抽出に圧倒されながらも、不思議な充足感と感動に満たされる。
  • ブラームスが聖書から抜き出したドイツ語の句による、まさに「あるドイツ語によるレクイエム Ein Deutsches Requiem」。ドイツレクイエムと誰が名付けたか知りませんが、クレンペラーの磨き抜かれた目が、ひたすらブラームスを凝視しているのではと思えてならなくて、レクイエムとクレンペラーのイメージが重なり合って仕方ありません。
  • オットー・クレンペラー ブラームス「ドイツ鎮魂曲」(1枚半収録) COLUMBIA SAX2430-1
 欧米の音楽家が演奏を解釈する時に宗教の有り様は大きいと思われる。ユダヤ人であることでブルーノ・ワルターは命からがら渡米している。オットー・クレンペラーはユダヤ教から改宗している。そのことを問われて「いやいや、私たちには子供が二人います。アメリカで俳優をしているブルーノと、ここにいるロッテです」と言葉を濁しているので、カトリック教を選んだ本位はわからない。しかし、祖国イスラエルへの想いは強かったことも伝わっている。  今や大半の欧米人にとっても非日常のものと化してしまった《祈り》あるいは《教義》に対する想念を、二度にわたる《改宗》という紆余曲折を経ながらもなお真摯に持続させ得た、いかにもこの巨匠らしい厳しい精神の発露とでも言いたくなる名演奏。  各フレーズへの厳格な対応(形の維持)、フーガの見事なさばきかた、及び拍節感の強い抽出に圧倒されながらも、不思議な充足感と感動に満たされるのは、そうした背景あっての事と考えると理解も容易。もちろん、全体構成のシンメトリー重視のほか、様式美の追求ぶりも見事なもの。  クレンペラーの真骨頂盤。深く沈み込むような陰鬱な感じがするが、フィルハーモニア管の音は厚く聞こえ、暗く、渋いが録音が良い。シュヴァルツコップとフィッシャー=ディースカウの歌唱が悪かろうはずがない。この「ドイツ・レクイエム」のタイトルには第二次世界大戦中には意味合いが変わったのだろうが、ブラームスが母親の死を悼んで作曲したラテン語の鎮魂歌の歌詞を借りた私的な思慕の想いで生まれた名曲。葬儀のための音楽ではなく、死、喪失感といったことよりも再生を予兆させる、どこか慰めに満ちた音楽です。 「死は勝利にのまれた。死よ、おまえの勝利はどこにあるのか。死よ、おまえのとげはどこにあるのか。」と戦争や紛争の虚しさを説いている。
1961年1月2日、3月21、23、25日、4月26日、ロンドン、キングズウェイ・ホール録音、名演、名盤。

レコード・クレジットとノート

ドイツ音楽の独特な世界を継承していたクレンペラーは、ブラームスの作品と相性も良く、誇張のない安定した演奏で抜群のバランスの良さを聴かせてくれます。また、この時期のテンポは晩年の様な遅さがなく、やや速い位です。 フィルハーモニア管弦楽団は充実期で力強さもあり、ヴァイオリンの両翼配置など聴き応えある演奏です。ビクともしない堅牢な建造物のような演奏。ピリオド・アプローチの影響からか、近年はブラームスも軽量化しているが、クレンペラーは昔ながらの重量級である。 ステレオ初期の録音ながら、音質は概して良好。
 英EMIの偉大なレコード・プロデューサー、ウォルター・レッグの信条は、アーティストを評価するときに基準となるようなレコードを作ること、彼の時代の最上の演奏(録音)を数多く後世に残すことであったという。クレンペラーは、それに良く応えた。本盤も、そのような基準盤の一枚で、レッグの意図する処がハッキリ聴き取れる快演だ。  クレンペラーの解釈は揺るぎのないゆっくりしたテンポでスケールが大きい。ゆったりとしたテンポをとったのは、透徹した目でスコアを読み、一点一画をおろそかにしないようにとも思いたくなる。この気迫の籠った快演は聴き手に感動を与えずにはおきません。また何度聴いても飽きません。フィルハーモニアはまさにクレンペラーの為にレッグが作り出した楽器だと言う事、しみじみと感じました。

プロダクト

レーベル
COLUMBIA
レコード番号
SAX2430-1
作曲家
ヨハネス・ブラームス
演奏者
エリーザベト・シュヴァルツコップ ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ ラルフ・ダウンズ(オルガン) フィルハーモニア合唱団(合唱指揮:ラインハルト・シュミット)
オーケストラ
フィルハーモニア管弦楽団
指揮者
オットー・クレンペラー
録音種別
STEREO
製盤国
GB(イギリス)盤
英コロムビア製「ターコイズラベル」初出, STEREO 2枚組 (160g), 1枚半収録、名演。

レコードのカバー、レーベル写真

  • オットー・クレンペラー ブラームス「ドイツ鎮魂曲」(1枚半収録) COLUMBIA SAX2430-1
  • オットー・クレンペラー ブラームス「ドイツ鎮魂曲」(1枚半収録) COLUMBIA SAX2430-1

2025-05-15

アンビエント・ミュージック(環境音楽)」の先駆者、ブライアン・イーノが生まれた日(1948年)。

2025-05-15 0
5/15 (Thu)
Today's Topics
音楽家、ブライアン・イーノが生まれた日(1948年)。イーノといえば環境音楽(アンビエント・ミュージック)のパイオニア的存在であり、2020年には音楽活動50周年を迎えた。デヴィッド・ボウイ、U2などのアルバムプロデュースはじめ、常にアップデートされ続ける彼の音楽は、作曲家が70歳を超えた今もなお、世界中の多くの人を魅了している。



記事「真の永遠のベストセラー◉名演にも勝るカール・リヒターの高潔な演奏と解釈 ミュンヘン・バッハ管 バッハ・マタイ受難曲」が総合記事ランキング27位になりました!


記事「真の永遠のベストセラー◉名演にも勝るカール・リヒターの高潔な演奏と解釈 ミュンヘン・バッハ管 バッハ・マタイ受難曲」が総合記事ランキング27位になりました!
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記事「個性は普段着から*イダ・ヘンデル、ベルグルンド、ボーンマス響 シベリウス&ウォルトン・ヴァイオリン協奏曲」が総合記事ランキング37位になりました!
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2025-05-14

Fanny – The Other Mendelssohn

2025-05-14 0
5/14 (Wed)
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メンデルスゾーンの姉、ファニー・メンデルスゾーンが没した日(1847年)。弟にあたるフェリックス・メンデルスゾーンも才能豊かな作曲家だったが、姉も当時女性が作曲をするのは稀有な時代にあって、実に多くの作品を残した、またピアノの腕前も相当なものだったと言われている。



大作曲家の姉で同じく作曲家であったもう一人のメンデルスゾーン

19世紀前半のドイツの作曲家でピアニストのフェリックス・メンデルスゾーンの姉で、ファニー・メンデルスゾーンも同じく作曲家でピアニストであった。姉弟は仲良く、家庭ではよく二人で音楽を奏でていた。父親はフェリックスのために演奏家を雇い、私設オーケストラを与えたが、姉もこのオーケストラで演奏してもいただろう。
家庭内での演奏会も、良くしたメンデルスゾーン。フェリックスがオルガンで作曲されたソナタは、姉に贈る目的で作曲された楽曲群だ。
女性の役割が今とは全く違った時代、ファニーの歌曲のいくつかは弟の名前で出版されました。彼女は一生のうちに450曲近くの音楽を作曲しましたが、そのうちの多くは出版も公の場での演奏もされていません。
フェリックスの家族の中で彼だけが天才だったわけではありません。1972年に発見された、それまで知られていなかった『イースター・ソナタ』の作曲者は、最初は弟によって書かれたと信じられていたものですが、この傑作が実はファニーによって作曲されたものであるとみられています。

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