クレンペラーの磨き抜かれた目が、ひたすらブラームスを凝視しているのではと思えてならない。
不朽の基準盤《英ターコイズ盤》GB COLUMBIA SAX2430-1 クレンペラー ブラームス:ドイツ・レクイエム
拍節感の強い抽出に圧倒されながらも、不思議な充足感と感動に満たされる。- ブラームスが聖書から抜き出したドイツ語の句による、まさに「あるドイツ語によるレクイエム Ein Deutsches Requiem」。ドイツレクイエムと誰が名付けたか知りませんが、クレンペラーの磨き抜かれた目が、ひたすらブラームスを凝視しているのではと思えてならなくて、レクイエムとクレンペラーのイメージが重なり合って仕方ありません。
欧米の音楽家が演奏を解釈する時に宗教の有り様は大きいと思われる。ユダヤ人であることでブルーノ・ワルターは命からがら渡米している。オットー・クレンペラーはユダヤ教から改宗している。そのことを問われて「いやいや、私たちには子供が二人います。アメリカで俳優をしているブルーノと、ここにいるロッテです」と言葉を濁しているので、カトリック教を選んだ本位はわからない。しかし、祖国イスラエルへの想いは強かったことも伝わっている。
今や大半の欧米人にとっても非日常のものと化してしまった《祈り》あるいは《教義》に対する想念を、二度にわたる《改宗》という紆余曲折を経ながらもなお真摯に持続させ得た、いかにもこの巨匠らしい厳しい精神の発露とでも言いたくなる名演奏。
各フレーズへの厳格な対応(形の維持)、フーガの見事なさばきかた、及び拍節感の強い抽出に圧倒されながらも、不思議な充足感と感動に満たされるのは、そうした背景あっての事と考えると理解も容易。もちろん、全体構成のシンメトリー重視のほか、様式美の追求ぶりも見事なもの。
クレンペラーの真骨頂盤。深く沈み込むような陰鬱な感じがするが、フィルハーモニア管の音は厚く聞こえ、暗く、渋いが録音が良い。シュヴァルツコップとフィッシャー=ディースカウの歌唱が悪かろうはずがない。この「ドイツ・レクイエム」のタイトルには第二次世界大戦中には意味合いが変わったのだろうが、ブラームスが母親の死を悼んで作曲したラテン語の鎮魂歌の歌詞を借りた私的な思慕の想いで生まれた名曲。葬儀のための音楽ではなく、死、喪失感といったことよりも再生を予兆させる、どこか慰めに満ちた音楽です。
「死は勝利にのまれた。死よ、おまえの勝利はどこにあるのか。死よ、おまえのとげはどこにあるのか。」と戦争や紛争の虚しさを説いている。
1961年1月2日、3月21、23、25日、4月26日、ロンドン、キングズウェイ・ホール録音、名演、名盤。
レコード・クレジットとノート
ドイツ音楽の独特な世界を継承していたクレンペラーは、ブラームスの作品と相性も良く、誇張のない安定した演奏で抜群のバランスの良さを聴かせてくれます。また、この時期のテンポは晩年の様な遅さがなく、やや速い位です。
フィルハーモニア管弦楽団は充実期で力強さもあり、ヴァイオリンの両翼配置など聴き応えある演奏です。ビクともしない堅牢な建造物のような演奏。ピリオド・アプローチの影響からか、近年はブラームスも軽量化しているが、クレンペラーは昔ながらの重量級である。
ステレオ初期の録音ながら、音質は概して良好。
英EMIの偉大なレコード・プロデューサー、ウォルター・レッグの信条は、アーティストを評価するときに基準となるようなレコードを作ること、彼の時代の最上の演奏(録音)を数多く後世に残すことであったという。クレンペラーは、それに良く応えた。本盤も、そのような基準盤の一枚で、レッグの意図する処がハッキリ聴き取れる快演だ。
クレンペラーの解釈は揺るぎのないゆっくりしたテンポでスケールが大きい。ゆったりとしたテンポをとったのは、透徹した目でスコアを読み、一点一画をおろそかにしないようにとも思いたくなる。この気迫の籠った快演は聴き手に感動を与えずにはおきません。また何度聴いても飽きません。フィルハーモニアはまさにクレンペラーの為にレッグが作り出した楽器だと言う事、しみじみと感じました。
プロダクト
- レーベル
- COLUMBIA
- レコード番号
- SAX2430-1
- 作曲家
- ヨハネス・ブラームス
- 演奏者
- エリーザベト・シュヴァルツコップ ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ ラルフ・ダウンズ(オルガン) フィルハーモニア合唱団(合唱指揮:ラインハルト・シュミット)
- オーケストラ
- フィルハーモニア管弦楽団
- 指揮者
- オットー・クレンペラー
- 録音種別
- STEREO
- 製盤国
- GB(イギリス)盤
英コロムビア製「ターコイズラベル」初出, STEREO 2枚組 (160g), 1枚半収録、名演。
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