2010-03-07

Serge Gainsbourg and Brigitte Bardot

2010-03-07 0

Serge Gainsbourg (1967) Bonnie & Clyde
01 Bonnie and Clyde (feat Brigitte Bardot) / 02 Bubble Gum (Brigitte Bardot) / 03 Comic Strip / 04 Un jour comme un autre (Brigitte Bardot) / 05 Pauvre Lola / 06 L'eau à la bouche / 07 La javanaise / 08 La madrague (Brigitte Bardot) / 09 Intoxicated Man / 10 Everybody Loves My Baby (Brigitte Bardot) / 11 Baudelaire / 12 Docteur Jekyll and Mister Hyde
1967年12月録音。

Serge Gainsbourg (1968) Initials B.B.
01 Initials B.B. / 02 Comic Strip / 03 Bloody Jack / 04 Docteur Jeckyll et Monsieur Hyde / 05 Torrey Canyon / 06 Shu ba du ba loo ba / 07 Ford Mustang / 08 Bonnie and Clyde / 09 Black and white / 10 Qui est "in" qui est "out" / 11 Hold-up / 12 Marilu

幻想的なアルバムで、ブリジッド・バルドーとの話題を受けて PHILIPS レコードからリリースされたアルバムで複数のセッションからまとめられています。
今でしたら未発表曲集というリリースのされ方をするのでしょうけれども、当時はシングルが中心でしたからアルバムにまとまったレコードを買って聴くのは人気が出てきたのを知ってからのリスナーが買うもの。音もシングル盤の方が良いですからね。

平原綾香さんが「新世界」を日本語詩で歌ってヒットしているの曲が、ドヴォルジャークの交響曲であることは誰もが知っていることでしょう。セルジュ・ゲインズブールが元恋人となったブリジッド・バルドーを思って1曲にまとめたのがアルバムタイトルにもなっている「 nitials B.B. 」です。この曲もドヴォルジャークの新世界交響曲の旋律を借りています。平原綾香さんのように原曲をまるごとカバーすることは、セルジュ・ゲインズブールが録音をした頃には思ってもみない冒険でしょう。
歌詞はエドガー・アラン・ポーの「大鴉」に触発されています。

Once upon a midnight dreary, while I pondered, weak and weary,
Over many a quaint and curious volume of forgotten lore,
While I nodded, nearly napping, suddenly there came a tapping,
As of some one gently rapping, rapping at my chamber door.
"'Tis some visitor," I muttered, "tapping at my chamber door —
Only this, and nothing more."


ポーの詩には音楽的なリズムが感じられます。小学校6年の時から、中学一年にかけてポーの作品にとても夢中になっていました。1845年に書かれた詩なので、シューマンが知っていたのか知らないでかはハッキリしませんけれども「予言の鳥」を聴くと何故かイメージできるので当時からわたしの中ではこの2つはセットのような在り方です。シューベルトの歌曲にも「大きな鴉」が出てきますから、1800年代の前半に暮らしていた芸術家の心が共有していた何かがあるのかも知れませんね。
アラン・パーソンズ・プロジェクト(1976年)、グレイトフル・デッド(1982年)など多くのアーティストのイメージの源になっています。宇多田ヒカルさんも、「Kremlin Dusk」の中で引用していましたね。
セルジュ・ゲインズブールの歌詞に出てくる、アルメリアはブリジッド・バルドーと「シャラコ」の撮影で赴いた最後の想い出の場所です。1968年5月、ロンドンでの録音です。

Comic Strip が、バルドーを揶揄していることは推察できるもので、1967年6月録音。1968年12月にアメリカ語のバージョンも発表されました。
Bloody Jack とは切り裂きジャックのことで、1968年5月にロンドンで録音されたことは当然のこと。
ジキル博士とハイド氏は、1965の12月に録音されていたもの。
Torrey Canyon は、1967年6月録音。
ボニーとクライドは、1967年12月録音のアルバムから。
ブラック・アンド・ホワイトは、1968年ロンドン録音。
Shu ba du ba loo ba 、 Qui est "in" qui est "out" と Marilu は、1965年12月録音。
ホールド・アップは、1967年12月録音。

録音データを観ると、寄せ集めのような印象ですけれどもアルバム通して歌詞、いや「言葉」は統一感があって驚かされるほど素敵です。

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i love serge

セルジュ・ゲンズブールさんが好き。
ブリジッド・バルドー、ジェーン・バーキン・・・女のタイプが幅広いと言うことは、男の魅力が溢れているからですよね。

Matthew Herbert - I Love Serge - Electronicagainsbourg アルバム「I LOVE SERGE」は iTunes からの購入可。

Serge Gainsbourg & Brigitte Bardot ← 曲の原曲は1967年初出。国際的にリリースされたのは1968年。ブリジッド・バルドーがギュンター・ザックス・フォン・オペルと結婚している最中にテレビショーへの出演をきっかけにセルジュ・ゲンズブールと恋仲になり、「私のために,あなたが想像できる最も美しい曲を書いて」と頼まれたセルジュ・ゲンズブールが一晩で書き上げた逸品です。BBの舌ったらずな歌唱はスタジオで録音したものじゃなくて、家庭でずっとテープレコーダーがまわっていたものを編集したんじゃないかと思える生活感があります。タイトルは「俺たちに明日はない」という邦題の映画の原題を引用。映画の主人公同様ふたりに明日はありませんでした。でも魅力的なふたりの一瞬の輝きを封じ込めていると思います。
10年ほど前に色々なアーティストがカバー、リミックスがコンピレーションとしてリリース。
マシュー・ハーバートのハウスミックスで生まれ変わりました。→ Matthew Herbert - I Love Serge - Electronicagainsbourg - Bonnie & Clyde

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近くまで、春はそっと近づいてきています。

日曜日の午後、すっきり目が覚めて起きたら2時でした。熊本のお天気は曇り。少し肌寒いくらいで、身体を動かせば暖かくなるでしょう。テレビを観たら琵琶湖マラソンは雨の中で行われているようですね、選手も応援も大変そうです。
熊本ではKKウイングで「ロアッソ熊本 対 ジェフユナイテッド千葉」戦。
後半ロスタイムでロアッソ熊本の市村選手が一点取って、1対1で同点。引き分けの開幕戦でした。
最後まで雨は降ることが無くて、風は気持ち良いものでした。
春は少しづつ、しっかりと近づいてきていることは確かです。



NHK Bs-hiで放送中!!バイロイト音楽祭2008 ニュルンベルクのマイスタージンガー





この季節にバイロイト音楽祭を楽しめるとは思ってもいませんでした。とにかくショパンとシューマンの生誕200年のブッキング・アニヴァーサリーと言うことで、大好きなワグナーのバイロイト音楽祭を映像で楽しむはどのくらいぶりでしょうか。
最近はワグナー歌手と言っても以前ほどに耳で聞き分けられる歌手が少なくなったのは、わたしの注意力不足なのかも知れません。でもNHK-FMだけで放送されていたものが映像も見ることができるのに、ある種の感慨深さがあります。
写真などで上演風景を見るのと違って、バイロイトの印象が変わっていることを強く感じます。
建物も、各幕の舞台転換がスムーズに運ぶように舞台装置がまるごと入れ替えられるようになっている、言い替えれば駐車場のリフトの巨大なものがまるごと入った裏手の建物は数年かけて改修されたようですが、正面の建物はワグナーが建てた頃のまま。ステージも客席からは、近年の最先端の歌劇場と比較すると何とはなしにボードヴィル劇場のステージを観ているような感じです。
そこで演じられる最新の演出。幕が開いた瞬間と幕が落ちた瞬間の落差が面白く、突然に異世界の口が開いたようなワクワクする気持ちは140年前の観客が感じたものと同じものを今のわたしたちも感じているのではないかしら。

「楽劇“ニュルンベルクのマイスタージンガー”」ワーグナー作曲
(第1幕:1時間25分21秒)
(第2幕:1時間00分39秒)
(第3幕:2時間01分04秒)
ハンス・ザックス(くつ屋)…(バス)フランツ・ハヴラタ
ファイト・ポーグナー(金細工師)…
(バス)アルトゥール・コルン
クンツ・フォーゲルゲザンク(毛皮屋)…
(テノール)チャールズ・リード
コンラート・ナハティガル(ブリキ屋)…
(バス)ライナー・ツァウン
ジクストゥス・ベックメッサー(市役所の書記)…
(バス)ミヒャエル・フォレ
フリッツ・コートナー(パン屋)…(バス)マルクス・アイヒェ
バルタザール・ツォルン(すず細工師)…
(テノール)エドワード・ランダル
ウルリヒ・アイスリンガー(香料商人)…
(テノール)ハンス・ユルゲン・ラザール
アウクスティン・モーザー(仕立て屋)…
(テノール)シュテファン・クニスプル・ハイバッハ
ヘルマン・オルテル(せっけん屋)…(バス)マーティン・スネル
ハンス・シュワルツ(くつ下屋)…(バス)アンドレアス・マッコ
ハンス・フォルツ(銅細工師)…(バス)ディオゲネス・ランデス
ワルター・フォン・シュトルチング
(フランケン地方出身の若い騎士)…
(テノール)クラウス・フロリアン・フォークト
ダーヴィット(ザックスの徒弟)…
(テノール)ノルベルト・エルンスト
エヴァ(ポーグナーの娘)…(ソプラノ)ミヒャエラ・カウネ
マグダレーネ(エヴァのうば)…
(メゾ・ソプラノ)カローラ・グーバー
夜警…(バス)フリーデマン・レーリヒ
(合唱)バイロイト祝祭合唱団
(管弦楽)バイロイト祝祭管弦楽団
(指揮)セバスティアン・ヴァイグレ

~ドイツ・バイロイト祝祭劇場で収録~
<2008/7/27>
(バイエルン放送協会提供)


2008年と言えば、母の容態が毎日好悪を繰り返していた頃で、一喜一憂続きでワグナーの長いオペラを同じ気持ちを維持しながら聴いていられるようではありませんでした。昨晩の「シンデレラ」に続いて2008年のバイロイト音楽祭とは、母からの何かメッセージなのでしょうかね。


2010-03-06

音楽家の切手、紙幣から ショパンをデザインしたポーランドのお札。

2010-03-06 0

音楽家は切手、紙幣でたくさんデザインされています。日本ではいつになることか、滝廉太郎はデザイン案があったと言うことを聞いた記憶がありますけれども最初に誰を選ぶのかは議論されていくことでしょう。ヨーロッパでは作曲家の生まれた国に関わりがなくても、紙幣になっていることがあるほどにクラシックの音楽家が日常的に親しまれていると言うことでしょうかね。
ショパンをデザインしたポーランドの紙幣の裏面の楽譜はポロネーズです。

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若貴兄弟 - The Sumou Brother

背すじは伸ばしても
背伸びはするな。

(by 貴乃花)

貴乃花さんのスポーツマンらしい「背筋を伸ばす」という表現には、イメージが広がっていく思いです。
父親もおじさんも、関取だっただけに名言と言うよりも日頃から言われ続けられている家訓のようなものかも知れませんね。

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背すじは伸ばしても、背伸びはするな。

背すじは伸ばしても



背伸びはするな。





(by 貴乃花)




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人は必ず死ぬ。だから死にがいのある生き方しないといけない★リヒテルのラフマニノフ

★このレコードにはご注文を頂きました★

【協奏曲】
レーベル: 独DEUTSCHE GRAMMOPHON
レコード番号: SLPM 138 076
オリジナリティ: チューリップ・ラベル
曲名: ラフマニノフ:ピアノ協奏曲No.2,6つの前奏曲
演奏家:
ピアノ スヴィアストラフ・リヒテル
指揮 スタニスラフ・ヴィスロスキ
管弦楽 ワルシャワ国祭フィル
コンディション ⓇNM、ⒿEX

試聴感とレコード盤、ジャケットのコンディション:
これまた何の説明の必要ない名盤中の名盤です。
Ⓙジャケットは全体にきれいですが左端上部に、2cm位のハガレがあります。これが無ければNM評価。
Ⓡ盤はグッド・コンディション。問題無くNM評価です。
価格:7,000円(7,350円)

ジャズに喧嘩セッションとして有名なレコードがあります。一枚の演奏時間の中で同じ扱いを2人のプレーヤーが競い合った結果、レコードとなって発売されたものを聴いたらピアニストの演奏した部分が一部カットされてしまっていたというものでした。映画でもアラン・ドロンとジャン・ポール・デルモントの登場カット数、映画の中で着替えている衣装も同じ数になっている「ボルサリーノ」は、わたしのお気に入りのフランス映画です。ギャング映画なのに、ファッショナブルなところが好きで、スター俳優の動くファッションカタログのようです。写真だけではなくて、動いてくれることで尚嬉しいですね。
リヒテルが「死にがいのある生き方をしないといけない」と思っていたかどうかは知りませんけれども、リヒテルのラフマニノフ協奏曲第2番のレコードは聴かないままでは死んではいけない録音の1つです。と断言したいです。
リヒテルとカラヤンがただ一度、剣を交えたチャイコフスキーの録音が、喧嘩をして残った録音でないことは聴けば誰もが分かることですけれども手兵のウィーン・フィルが東側が用意した録音スタジオに赴くのを恐れて、カラヤンが単独赴いての数時間。レコーディングに予定していた時間が終わったら、録音した音を確認することなくスタジオを後にしたのは映画にしたらとてもスリリングな脚本が作れそうな気がします。
録音に使ったのはウィーン交響楽団。ウィーン・フィルなら、もっと良かっただろうにせっかくのリヒテルとのセッションがもったいないという声もあるけれども、カラヤンのもう一つの手兵だけに準備は細やかにツーカーのアンサンブルになっていて、ウィーン・フィルよりもふさわしいとわたしは思います。
ドイツ国内と全世界盤と、2種類のジャケットデザインが存在するのもイメージを思い起たせる部分です。


icon
iconCDでの購入は HMV で。

お問い合わせはこのエントリーに、コメントして下さい。
稀少なオリジナル盤を紹介しているアマデウスクラシックス( http://amadeusclassics.otemo-yan.net/ )で扱っているレコードは 一点物ですから、オーダーは先着順に応じさせて下さい。

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女の身体は天使がろくろを回して作り上げたに違いない

「今日は王子役だから、四人前食べてやろう。」
男の人は、いつの時代もお気軽発想で変わらない。
“女はみんなこうしたもの”というモーツァルトのオペラ・ブッファがありますけれども、女もいつの時代もしたたかなものです。

王子の結婚相手を決めるために、王子付きの従者が王子の豪華な服を着て周りからちやほやされて有頂天。花嫁候補たちを誘っての食事の席で、おもいっきり食べてやると歌う本当は従者。
そのパーティの席にゴージャスな装いで登場してきたシンデレラ。
「何も考えられないほど、言葉も出ないほど驚いた。」
と、その場のみんなが息を呑み、王子を装っている従者はみすぼらしい服で台所仕事をしているシンデレラの姿を知らないからお熱をあげます。一方、従者の姿でそのシンデレラの姿に心が揺れていた本当の王子様。
王子の姿をしている間にシンデレラに好きだと言わせたい従者と、従者の服を着た王子の求愛を受けてシンデレラは従者の服を着た王子を好きだと答えます。しかししたたかにも、すぐには自分の正体を明かさないと釘を刺します。つまりは既に女の本能は、得の大きい方を感じていたのではないでしょうか。王子付きの従者と結婚するだけでも、大変に得のあることだとは思いますけれども王子の方が良いですよね。
従者と入れ替わって花嫁候補の真の姿を見極めようと思う王子ですもの、逆手にとってやることができたら楽しいことこの上無しです。

シンデレラを歌うエリーナ・ガランチャさんの声はどすがきいていて驚きです。メッゾと言うよりも、男声歌手で喩えるならばバリトンに近いテノールという感じでヘルデルテノールとは違いますけれどもガランチャさんの声は印象深い。ボーイッシュな印象のシンデレラは幾つか観ましたけれども、魔法使いが用意した時の魔法にのせられてハッピーエンドになるシンデレラがお人形に感じられるほどに、したたかにその時を待っていたシンデレラと思えるものでした。
一人のシンデレラという女の子像を形ある提示をしては居ました。
でも確かに、ロッシーニのめくるめく軽やかな序曲の後「昔々2人の花嫁候補が居ました。王子は花嫁をどちらにするか決めるために・・・」という歌い出しは深いメッセージを持っているようにはじめて聞こえました。ロッシーニがワグナーの「さまよえるオランダ人」になってしまったようでした、とまでは言いませんけれども、この調子が続いていたらロッシーニの喜歌劇「シンデレラ」ではなくなっていたことでしょう。

シンデレラには小さい頃から女の子が胸に抱いている白馬の王子様という夢がある。「誰もが持つべき良識がある」とロッシーニのシンデレラに対して幕間のインタビューでエリーナ・ガランチャさんが答えていましたけれども、その思いが良く出ていました。
二幕のオペラで10分近い序曲を差し引くと、上演時間は150分ほどだけれど短くてとても長い時間舞台と同じ時間を過ごしているような思いになる上演でした。
2009年5月1日にメトロポリタン・オペラで初日を迎えたロッシーニ作曲の歌劇「シンデレラ」。
金曜日の午後11時10分から、NHK Bs-hiで放送されたのは5月9日の上演。

どうなるのかこのロッシーニの世界からほど遠いムードは、と思ったのも先走り。Bシルズ賞を受賞して期待が集まっているジョン・レリエー John Relyea (バス・バリトン) のアリドーロが手綱を締めてくれて、ロッシーニの世界に引き戻してくれていました。魔法使いアリドーロが仕掛けたのですから、出番は少ない分要。天使の翼をつけたタキシードは楽しいものでした。この翼が動かせることができるので、客席から二度も大きな笑いが起こりました。そのざわざわ感のまま次の幕にうつっていったのがとても和やかなものを感じることができました。
喜歌劇の大切なことは、観客が沸いているところに舞台の役者も乗って浮ついたものにするのではなくてなおさらに冷静に役に徹することだと、幕間のインタビューでも説明されていたけれどもオペラに限らない心得ですよね。


ロッシーニの歌劇「シンデレラ」は、母と一緒に鑑賞していたオペラでした。確か従者と思っていたのが王子だったと種明かしされるところまでで、疲れたからまたの機会にすると寝てしまったままとなったのでした。

王子と結婚が決まったシンデレラに跪いて、「お姫様」とへりくだる父親。
もう昔のようには呼んで下さらないの?と言うシンデレラの返事には、皮肉さえ感じました。

わたしの復讐は・・・・彼らを許すことです。
苦しみの中に生まれ、それに耐えて暮らしてきました。

日頃は脇に大人しくして我慢していて、ここぞと言う時が来たらおもいっきり意表を突いて見返させることがとても効果があると驚かせることを努力して頑張っていた母は、わたしにもそう良く言っていました。玉の輿に乗ってハッピーエンドのシンデレラ物語でなくて、“灰かぶり姫”が好きだった母にとって面白い作品になっていたのでしょう。

カーテンコールではダンディな表情を見せてくれたローレンス・ブラウンリーさんのラミロ王子が可愛くて、エリーナ・ガランチャさんの“灰をかぶって”白い花嫁ドレスをいざ着たら台所が世界の総てだった女の子が、国を動かす女になる。
そんな図式がハッキリ表現できるような、キャスティングで楽しめました。
母もきっとこのキャスティングなら、メッセージが明瞭で面白がってくれることだったでしょう。

そして合唱の使い方が、黒子のような使われ方に感じられて面白く鑑賞できました。
グランドオペラのように、バレエが華やかに活動することはないし、中心人物が少ない室内オペラのようなものもオペラにはあります。ワグナーのオペラでも「ワルキューレ」の第1幕は3人の歌手で上演できるので、聴く機会が多い。ワグナーのオペラ「さまよえるオランダ人」では合唱は、港の船乗りの一段や、幽霊船の船員たちにとクローズアップされる面が大きい。オペラに合唱はつきものだと言うべきか、作曲する時に合唱は意図せざるを得ない存在です。ロッシーニはシンデレラで、取り立てて群衆でなくても良いものを主役たちの心境を代弁するような合唱を入れることで観客に「シンデレラ」をより解釈しやすいようにしているんだとはじめて気がつきました。
ロッシーニの歌劇での合唱の扱いを、これからは注意して観ていきたいと思います。

歌劇 『チェネレントラ』 (ロッシーニ)

チェネレントラ : エリーナ・ガランチャ
ドン・ラミロ : ローレンス・ブラウンリー
ダンディーニ : シモーネ・アルベルギーニ
ドン・マニフィコ : アレッサンドロ・コルベッリ
アリドーロ : ジョン・レリエー
クロリンダ : レイチェル・ダーキン
ティスベ : パトリシア・リズレー

合唱 : メトロポリタン歌劇場合唱団
管弦楽 : メトロポリタン歌劇場管弦楽団
指揮 : マウリツィオ・ベニーニ

演出 : チェーザレ・リエヴィ

[2009年5月9日 メトロポリタン歌劇場]

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2010-03-05

このレコードにはご注文を頂きました★コレクションの最終地を目指せ!クレンペラーのSAXラベル盤

2010-03-05 0

★このレコードにはご注文を頂きました★

【交響曲】
レーベル: 英COLUMBIA
レコード番号: SAX2486
オリジナリティ: マジック・ノート・ラベル(1stラベル)
曲名: モーツアルト:交響曲 No.40、No.41
演奏家:
指揮 オットー・クレンペラー
管弦楽 フィルハーモニア
コンディション ⓇNM、ⒿNM

試聴感とレコード盤、ジャケットのコンディション:
63年(正確には1962年3月6,7日、ロンドンのキングスウェイ・ホール)録音、SAX規格の中での曲の組み合わせを変えての発売。40番は25番との組み合わせでした。
Ⓡ盤は40番の始めに若干のチリ音と数回の大きくないプチ音があるぐらいで良い状態です。
Ⓙジャケットも右端に少しスレがあるぐらいで、特に問題ありません。
価格:9,000円(9,450円)


音の宝石と言われて、コレクションの最終地、ステレオ・レコードの最高峰は英COLUMBIA盤の中でも、ブルー・シルヴァー・ラベルと言われるもの。デザインもブリリアントで、ターコイズブルーの地に銀色の文字のデザイン。これが音の波を表しているとは長いこと知りませんでした。ジャズのラベルは楽器やマイクをデザインにしていますけれども、クラシックレコードは綺麗だなあと思うだけで音叉を組み合わせてあるんですよと言われてはじめて感心してしまっています。
ブルー・シルヴァー・ラベルが使われていたのは、SAX2001〜SAX2536まで。SAX2537からはセミ・サークルがオリジナルです。


お問い合わせはこのエントリーに、コメントして下さい。
稀少なオリジナル盤を紹介しているアマデウスクラシックス( http://amadeusclassics.otemo-yan.net/ )で扱っているレコードは 一点物ですから、オーダーは先着順に応じさせて下さい。

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来週はまた寒が戻ってくるてばい こまったなぃ

先週の2月最後の日曜日は4月の陽気で、驚かされました。
コートは完全にクローゼットに引っ込むのかしらと言う思いでしたけれども、今週の熊本は雨の一週間となりました。
今日も予報では、「貴重なお洗濯日和」だと言っていましたけれども曇り空で先行きは怪しい感じがしています。

灯油も少し予備にしておく程度で良いかしらと思っていましたけれども、いつもの量を購入しておいて正解だったと感じています。でも、暖房をつけるとつけたで暖かすぎたりとなんとも良くない。部屋の空気実も乾燥しやすい。
日曜日に「お水をたくさん飲んで下さい」と言われたばかりなのに、乾ききってしまいそうです。

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